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日本のデジタルトランスフォメーション(DX) - EYアソシエイトパートナー秋吉良輔氏インタビュー PART 2

ミロス・カヴィッチ - Tech Executive Connection ホスト

日本をアナログからデジタルに移行する際の課題とはなんでしょうか?

日本は先進的な社会として知られていますが、デジタルトランスフォーメーションに関しては遅れています。それを変えようとしているのが、EYのパブリック・イノベーション・ラボの責任者である秋吉 亮佑さんです。

その秋吉さんに、日本のデジタルトランスフォーメーションについてお話を伺うことができました。PART 2 では、DXを推進する上でパブリック・イノベーション・ラボが果たす役割、プロジェクトの一部、中期的な目標、どのような人材を採用したいのか、について取り上げました。

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今回のインタビューは、Wahl+Case社のTech Executive Connectionインタビューシリーズの一環で、ホストはエンタープライズテックおよびフィンテックチームのマネージャーであるミロス・カヴィッチです。


インタビュー動画の視聴はこちらから(英語)

Part 2: パブリック・イノベーション・ラボが日本のDXをどのように促進するか

日本のデジタルトランスフォーメーションを支援するために、コンサルティング会社を含む多くの企業がこのミッションに参加しています。EYはその代表的な企業のひとつで、以前から公的機関や地方自治体と密接な関係を持っています。EYのパブリック・イノベーション・ラボのミッションについて、もう少し詳しく教えていただけますか?この官民連携をどのように支援していこうと考えていますか?

基本的に私たちのミッションは、新しい製品やサービス、ビジネスを生み出すことです。これらは主に公的機関で行われますが、常に民間部門とのつながりがあります。つまり、官と民の間で多くのコラボレーションが行われているのです。これこそが、私たちが望むことなのです。

私たちの最初のステップは、常に実際の問題を見つけることです。そして、解決策のプロトタイプを考え、最終的には製品やサービスを主にデジタルで開発します。そして、製品やサービスが市場に投入されると、収益化を開始することができるのです。これは日本の、特に公共の分野では非常にユニークなアプローチだと思います。

スマートシティは私たちの大きな関心事ですが、地域レベルではもっと多くの問題があり、東京にいては見えてこない問題があります。だからこそ、地方に行って地方自治体の方と話をして、理解を深めなければならないのです。

これまでに取り組んできたイノベーションについて、少し説明していただけますか?そうすることで、パブリック・イノベーション・ラボの大きさをより深く理解することができます。

はい、もちろんです。私たちが注力している主な分野の1つは、特に高齢者の問題を解決することです。これらは、ヘルスケアや公共交通機関、その他多くの分野に関連するものです。

現在、私たちが検討しているのは、新しい世代の高齢者、つまり、すでにデジタルの世界をある程度経験している世代へのサービスです。これらの高齢者は通常60代以下で、スマートフォンを持っており、かつては仕事でコンピュータを使っていました。このような世代には、新しいビジネスを生み出す大きな可能性があります。一方、70代、80代の方々には、このようなツールに馴染みがないため、デジタルソリューションを提供するのは非常に困難です。

私たちの目標は、この2つの高齢者層を取り込み、若い高齢者がより年配の高齢者を助けられるようなコミュニティを作ることです。このようなコミュニティでは、デジタルツールとアナログの基本的なコミュニケーションを組み合わせて使うことができます。これは私たちの将来のプロジェクトになるでしょう。

それはとても興味深いですね。他に取り組んでいるプロジェクトの例はありますか?

はい、他にもさまざまなプロジェクトがあります。例えば、Covid-19の検査施設を立ち上げるためのスタートアップとのコラボレーションなどです。2020年12月には、東京駅などの主要な駅前で初のテストサービスを開始しました。

このケースでは、Covid-19の検査キットを作る技術を持つスタートアップと協業し、サービスの立ち上げを支援しました。パートナー企業の技術を活用することで、当時、他の検査機関では2~3万円の検査費用がかかるところを、約2,000円で提供することができました。私たちはその10分の1の価格で検査を提供したのです。COVIDの検査とその安心感は、多くの人が日常生活や仕事を可能な限り続けるために必要なものなので、これはとても重要なことでした。

現在取り組んでいるもうひとつのプロジェクトは、別のスタートアップとのコラボレーションです。画像処理技術を使って、道路や電気、水道などの地域インフラの安全性を監視するというものです。現時点では詳細をお話しすることはできませんが、このプロジェクトは特に有望です。

EYでは有意義な仕事をたくさんされているようですね。今後の予定はどのようなものでしょうか?近い将来のビジョンを教えてください。

今後3~5年のビジョンとして、社会問題に取り組むための新しいタイプのビジネスを構築することを掲げています。EYには、グローバルなネットワークがあり、公的機関に関する多くの知識やノウハウがあります。私たちのリソースを組み合わせて、地方自治体向けの新しいビジネスを立ち上げたいと考えています。これは、民間と公共の間の新しいタイプのコラボレーションになるでしょう。

そのために、私たちは公的機関で多くのサービスや製品を立ち上げることを目指しています。そのためには、すべてのプロジェクトを経済的に成り立たせ、日本国内だけでなく、場合によっては海外にもアピールしていく必要があります。社会問題を解決する新しい方法を世界に示したいのです。

最後になりましたが、そもそもなぜEYに入社したのか、またパブリック・イノベーション・ラボにはどのような人材を求めているのでしょうか。

私個人としては、自分の過去の経験を活かして、より良い世界を築くために公共部門で新しいプロジェクトを始めるというアイデアが気に入りました。私はこのことにとても情熱を持っています。採用に関して言えば、ここ数年は適切な人材を見つけるのが非常に難しかったのですが、Wahl+Caseのおかげで、最近は良い人材を数名採用することができました。

私たちが候補者に求めるのは、まず、私たちのミッションに共感できるかどうかです。現実の問題を解決し、より良い社会を作ることに貢献したいと思っているかどうか。これは私たちにとって非常に重要なことです。

また私は、人口面だけでなく、スキル面でも才能や専門性の多様性を重視しています。デザイナー、エンジニア、マーケターなどが必要です。私は、問題を解決することに情熱を持っている人を探しています。最初の面接では、EYパブリック・イノベーション・ラボについてすべて説明します。私たちのミッションや達成したいことを気に入ってもらえれば、そこから先はどうやって協力してもらえるかを話します。

亮佑さん、お時間をいただきありがとうございました。非常に示唆に富んだ内容でした。日本におけるデジタルトランスフォーメーションについて、特に公共部門のローカルレベルでの理解が深まったと思います。

また、読者や視聴者の方で、求人情報や機会を含むEYのパブリック・イノベーション・ラボについてもっと知りたいという方がいらっしゃいましたら、milos@wahlandcase.comまで直接ご連絡ください。

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