私達がリクルートメントアワードに参加しない理由

一年のこの時期になると、私たちリクルートメント業界のLinkedIn(リンクトイン)タイムラインはリクルートメント・アワード受賞者達で埋め尽くされます。巷には熱気あふれる業界が多く存在します。Wahl and Caseは、このようなアワードが全てだとは信じていません。私達の業界を全体的に見ると、満足しているクライアントや求職者達よりもそうでない者の方が多くいるのです。私達が関わる人々の大半が不満を抱えている一方で、自分たちを祝福し、現状を擁護することは、Wahl and Caseが信じているものではありません。

リクルートメント業界のアワードは現状に納得をさせてしまいます。候補者及びクライアントの多くは、リクルートメント・エージェンシーに対して多大な不満を持っているのです。彼らの持つ根本的な問題を解決しないでどうして自分たちを祝福することができるのでしょうか。インターナショナルなリクルートメント業界や、このようなアワードを掲げている組織は、企業構築において最も重要な構成要素に目を向けることで、この業界に貢献しようとしています。つまり、人材です。

ですが、アワードとは閉鎖的なシステムです – リクルートメント・エージェンシーが自分自身の(監査されていない)データを申請するのですから。ではどのように受賞者が決まるのでしょうか?決定プロセスも明らかなものではありません。クライアントは投票するのでしょうか?しません。候補者は?これも無いです。これらのアワードの実際の役割とはつまり、表彰を与えている団体自体を強化することなのです。自分たちの業界を押し上げようとする意思自体は賛成できる心持ちですが、その方法は検討違いです。

このように、クライアントや候補者の投票によるアワードを持たない閉鎖的なシステムは、現状を固定化させてしまうのです。そして現状には終わりが来ます。人材こそが、企業構築における3大最重要機能の中で最も大切なものなのです(他の2つはアイディアと資金。)しかし、私達の業界は崩れています。リクルートメント・エージェンシーは、社内のリクルーティング機能に取って代わられ、テクノロジーによってそれは加速するでしょう。

私達のやっていることはとても複雑なのです。最適な人材を見つけ、異なる(しばしば衝突することも)モチベーション全てとクライアントの文化をマッチングし、そして候補者がその会社に居続け、価値を作り出す事を確実にします。なので、私達がすぐにテクノロジーによって邪魔されることは無いでしょうが、それは急速に迫りつつあるのです。これらのアワードはそのことを認識していません。リクルートメント業界は新しい方法を試す事なく、今日行っている方法を続けることになってしまいます。

エージェンシービジネスは今後何十年も続くでしょうが、よりニッチになっていくでしょう。少ない取引で更なる価値を与える事のできるエージェンシーのみが生き残るのです。5〜10年後、今アワードを受賞している会社のほとんどは存在しないか、もし存在したとしても、今日誇示しているプライドの裏の存在となっていることでしょう。リクルートメントアワードは、誰もが嫌う、私達のビジネスにおける取引的な形を固定化させてしまうのです。これらが、私達がアワードに参加しないいくつかの理由です。そしてそれによって苦しむことは何もありません。私達は、テクノロジーサーチにおいて東京で一番のリクルートメント会社です。

スタートアップのリクルートメントにおいては、横に出るものはありません。私達は仕事量に圧倒されていますが、本当の課題はその需要に上手く対応していくことです。私達のすべき事は、クライアントに更なる価値を与え、取引のプロセスを革新させることです。これにより、コンサルタントがテクノロジー(AI、心理学、ソーシャル)をより有効に利用する事ができ、その結果生産性を向上させ、より良い職業紹介をすることができるのです。リクルートメントエージェンシーの形式的な型を抜け出し、私達の紹介によって作り出している価値を更に増やすことが必要なのです。

私達には、これといった競合相手もいません。どのリクルートメント会社も、生産性や提供価値を増加させ、この業界によって引き起こされるフラストレーションに立ち向かうために革新していく必要があります。と言うのも、私達のクライアントや候補者は、彼らのオプションに全く満足していないのです。そして、あなたを助けようとしている新しいスタートアップや、オプションを作り出している優秀な人々は、たくさん、本当にたくさん存在するのです。

なので、時代遅れになろうであろうシステムを擁護する閉鎖的なアワードを受賞しようとするのではなく、革新していきましょう。このようなリクルートメントアワードを始めた人々の意思には共感する一方で、その見通しがより革新的で、リクルートメントの未来を見据えられるようになり、そしてノミネーションや決定システムがオープンになるまで、私達は参加しません。世界的に見ても、将来のビジネスにおいて最も重要な者は人材です。リクルートメントエージェンシーとして、私達はこの重要性の中枢に位置しています。

ですが、私達は変わらなくてはなりません。より革新的になり、新しいビジネスモデルを作り出し、今日における形式的なモデルから抜け出さなくてはなりません。エージェンシーアワードとは、定義によると、過去を助長するものです。彼らが未来を促進するようになったら、私達も参加をするでしょう。