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ITテック職のキャリア動向

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2022年市場総括と2023年予測

Uros Cavic | チームリーダー・コンサルタント

日本のIT業界はどうなっているのでしょうか?

以前行ったライブ配信では、バックエンドエンジニアリングチームのチームリーダーであるUros Cavicに、日本でのIT職についての洞察を尋ね、採用動向、募集職種、給与体系、労働文化などのトピックを取り上げました。

ライブ配信の全記録をご覧になりたい方は、当社のYoutubeチャンネルをご覧ください。

また、ソフトウェア開発、データサイエンス、機械学習の分野で仕事をお探しの方は、ぜひご連絡ください。


IT業界の人員削減と不況

世界的に見ると、IT業界ではレイオフが相次いでいますが、日本ではどうでしょうか。

今、市場には多くの不確実性があります。この先数カ月がどうなるのか、深刻な不況に突入するのか、誰も本当のところはわかりません。

レイオフに関しては、日本で起きているのは、主にグローバル企業が、日本の子会社やオフィスを含めて世界的にレイオフしているということです。その多くは外国人エンジニアであり、彼らは日本語の能力が低いという理由で、日本企業ではなくグローバル企業に就職する傾向があります。

一般的に、日本企業はリスクを避けるため、より安定していると言えるでしょう。うまくいっているときもあまり採用しないので、窮地に立たされたときに余裕が生まれるのです。

日本に来る外国人エンジニアの見通しは?

私見では、これはまだ始まったばかりで、今後より多くのレイオフが行われるでしょう。

また、エンジニアを採用する際に、少なくとも日本語能力試験N3レベル以上の日本語を話せる人を求める企業が増えてきているようです。長い間、エンジニアはコーディングさえできれば、日本語を話す必要はありませんでした。もちろん、今でも優秀な開発者はそうですが、一般的には、ある程度日本語ができるエンジニアを採用する傾向が強くなっています。

グリーバルな職場環境を積極的に構築している企業では、日本語を全く話せない外国人エンジニアを採用しているところもありますが、少なくなってきています。

採用動向

最近の採用動向はどんなものですか?

実は、パンデミックの始まりと似ています。多くの企業がバックエンドエンジニアの採用に力を注いでいました。景気の良い時には、企業はフロントエンドやユーザーインターフェースのエンジニアを多く採用し、製品をより良いものに作り上げていきますが、危機の時には、企業は製品がしっかりと機能することに注力します。そのため、製品の機能にフォーカスするバックエンドの人材をより多く採用するのです。これが最近の大きな変化でしょう。

現在も好調な業界はありますか?

景気後退の影響を受けやすい業界は常に存在します。日本では、決済、eラーニング、ゲームなどが当分強いと見ています。

Urosが所属するWahl+Caseのチームは今、どのような職種や業種の転職をサポートしているのですか?

一番多いのはバックエンドエンジニアです。しかし、データエンジニア、データアナリスト、データサイエンティスト、機械学習エンジニアなど、データに関連する職種も多く扱っています。また、インフラストラクチャー、DevOps、SRE、プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャーなどの職種もあります。また、エンジニアリング・マネージャーからCTOまで、さまざまな職種を扱っています。

業界としては、決済サービス、ゲーム、Eコマース、AIなどのクライアントと仕事をしています。実はAI業界のクライアントも多く、日本では優秀なAIエンジニアを見つけることが難しいため、海外からエンジニアを多く採用しています。

今、どのような職種が求められているのか、その傾向はわかりますか?

データサイエンティストや機械学習のポジションは、市場で急増していますね。企業は増え続けるデータを収集し、ビジネスのあらゆる結果を予測するために、より多くのモデルを作成する必要があります。特に日本では、今後数年で爆発的に伸びる分野ですね。

その他、2023年に伸びる可能性のある職種があれば教えてください。

アジャイルコーチがたくさん参入してきますね。多くのプロジェクトマネージャーやエンジニアがアジャイルコーチの資格を取得しています。ですから、これは近い将来大きくなると思いますが、まだ今年ではないかもしれません。本当に優れたアジャイルコーチの多くは日本語を話せないので、日本の大企業に入り込んで組織構造を変えるのに苦労しているようです。ですから、もしあなたが日本語が上手なアジャイルコーチであれば、多くのドアが開かれるでしょう。

逆に、少しフェードアウトしつつある職種はありますか?

フェードアウトとは言いませんが、最近はフロントエンド、バックエンド、フルスタックエンジニアになることは一般化してきています。その上で、例えばインフラに強いバックエンドエンジニアなど、他の人と差別化できる何かを持っているのが理想です。常にスキルの幅を広げることが必要です。

IT系職種の給与体系

日本のIT職の給与水準について、少し教えてください。

まず、日本のIT職の給与は、他の先進国、特に米国と比較した場合、遅れていると言えます。ここ4年ほどは、給料はかなり安定しており、少し上がっているかもしれません。

具体的な数字を挙げると、バックエンドエンジニアの場合、0~3年の経験で平均400万円~600万円。これが経験年数3~7年のエンジニアになると600万円~900万円、シニアエンジニアになると1,000万円以上になることもあります。

しかし、今は市場が厳しく、多額の給料を払える会社はあまりありません。レイオフが行われ、企業はより保守的になっています。そのような中で、減給を覚悟で就職し、日本に留まる優秀な外国人エンジニアを多く見かけます。

給与水準について、今年のトレンドはありますか?

日本ではほとんどそうですが、若干の上昇を伴いながら、かなり安定したものになると思います。

日本における仕事文化

最後になりますが、ワークカルチャーについてです。

日本は比較的過酷な労働環境であることで有名です。しかし、その後、パンデミックにより、リモートワークやフレックスタイムが大規模に導入されました。

IT系の人たちのワークカルチャーをどう見ていますか?

私が話すほとんどの人は、リモートファーストやハイブリッドな労働環境を好みます。彼らは、リモートワークの特典を享受しつつ、たまには他の人と会って交流することも好きなのです。

企業側から見ると、パンデミックが終息に向かうと思われる中、多くの企業がフルリモートから、週に2〜3日オフィスに出社するハイブリッドスタイルにシフトしています。今でもリモートのみの会社は見かけますが、その多くは近いうちにハイブリッドワークにシフトしていくのではないでしょうか。

逆に、リモートワークが全くない会社もあり、多くの社員がそれに不満を抱いています。社員にとっては、給与の次に仕事を選ぶ際の大きな要素の一つです。

ありがとうございました。転職についてもっと知りたい、あるいは現在どのような求人があるのか知りたいという人は、どのように連絡を取ればいいのでしょうか。

最も簡単な方法は、LinkedInで私とつながることです。いつでも喜んで情報を共有します。LinkedInを利用していない場合は、uros@wahlandcase.com までメールでお問い合わせください。

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