世界の先端企業に選ばれるグローバル決済プラットフォーム Adyen の組織風土とは?(後編)
オープンで誠実な社風がAdyenの持続的な成長を支えていると感じました。Adyenならではの文化というのは他にもありますか。
岩尾:Adyenがユニークなのは、会社としての長期的な戦略がぶれないことです。短期的なトレンドに流されず、「長期的に達成したい目標」にコミットしています。これはサービスの開発でもそうです。他のベンダーでは、新サービスのリリースごとに新たなプラットフォームができていくケースが多い。そのため、処理する決済が雪だるま式に増えていってしまう。これに対しAdyenでは、シンプルな使いやすさを守るために、シングルプラットフォームにこだわり、その提供価値を磨き上げるという長期的な視点に立っています。
お二人がAdyenで働くなかで感じるやりがいはどのようなものですか。
東:Adyenに入社したのは約2年半前ですが、ちょうど日本のマーケットに注力するタイミングでした。この時期に参画すれば、事業に大きな影響をもたらせるのではないかと考えていました。競合他社のなかでは、日本のマーケット自体にお金をかけない企業もあるなか、Adyenは「日本に根を張っていく」という戦略を貫いています。それもあって、社内での意思決定や実現のスピードが速いのもよいところですね。
やりがいを感じるのは、会社が伸びているので、そのスピードに乗って自分も成長できていることです。もちろん、日本ではこれからAdyenの知名度を高めていかないといけないフェーズですが、名だたるグローバル企業を数多くクライアントとして抱えているというAdyenの強みを武器に、日本での本格的なローンチを成功させたいですね。日本支部のスタッフも増えていますし、こうした未来を描いて働けることがモチベーションにつながっています。
岩尾:Adyenに参画することを決めたのは、決済領域のフィンテック企業のなかでも際立ってテック・セントラルだったこと。サービスの説明文書ひとつとっても、技術者の心をくすぐるような内容で、ぜひ自分も関わってみたいと思いました。事実、全従業員の50%が技術職ということも、テックカンパニーとしての可能性を大いに感じました。
Adyenで働いていてやりがいに感じるのは、技術的な進化にダイレクトにふれられることです。他のインプリメンテーションマネージャーも実に多様な背景や専門性をもっている方々ばかり。みんなフレンドリーで、質問してもポジティブに対応してくれます。こうしたメンバーと協働し、高め合える環境というのは、技術職にとって大きな魅力ではないでしょうか。
Adyenで活躍している方の共通項は何だとお考えですか。
岩尾:色んな役割のメンバーがいるので、各分野を詳しく知っている人とのネットワークをうまくつくれる人は、安定して高いパフォーマンス出せているなと思います。Adyenの技術職に求められるのは、自らのネットワークをもとに、色々な専門家の力を借りながら、自分で最後判断を下すこと。こうしたキャッチアップのポイントを多くもつ人は、仕事が進めやすいのではないでしょうか。
東:ビジネスサイドだと、ある事象に対し「本当にそうなのか?」とクリティカルに考えている人が多い印象です。お客様へのヒアリングでも、「なぜそれを実現したいのですか?」と本質に迫る質問をし、お客様の本来のニーズを引き出すのが得意ですね。またお客様にアドバイスする際でも、利用データを見て、「なぜこうした差が出るのだろう?」などと自ら問いをたてて、よりお客様にとって価値ある提案につなげています。
Adyenを今後日本でどのような存在にしていきたいですか。
東:まずは、日本特有のルールに応じながらも、何がいちばん良いセットアップなのかを考え抜くことで、いままで日本で当然とされていた決済の常識をより良いものに変えていけたらと思っています。同時に、日本の事情をAdyenにも正しく認識してもらえるように、橋渡し役を担い、両者の目線をあわせていくことが私たち日本支部のミッションでもあります。
岩尾:日本は戦略上非常に重要なマーケットです。今後の進出においては、日本に根差した商慣習や決済業界のしきたりを理解しながらも、グローバルサービスプロバイダーとしての日本での地位を確固たるものにするべく、その急先鋒になっていきたいと思っています。
松尾美里
日本インタビュアー協会認定インタビュアー/ライター
Attunedのブログ記事作成を行う傍ら、株式会社フライヤーにて経営者、著者へのインタビューを行う。 現在、自身のライフミッションとして「キャリアインタビューサービス」の活動を行う。面白い生き方の実践者に話を聞き、その魅力を発信している。 また、70名の生き方をまとめたブログ「教育×キャリアインタビュー」の著者でもある。