東京、スタートアップ都市ランキング9位に

スタートアップ・ゲノムが2021年9月に発表したスタートアップ・エコシステムのグローバルランキングで、東京が第9位にランクインしました。今回の記事では、スタートアップの街としての東京、ランクインに至った理由などを深堀りしていきます!

 

 

スタートアップ・エコシステムとは?

あまり聞き慣れない言葉かと思いますが、そもそもスタートアップ・エコシステムとは何なのでしょうか?

エコシステムとは、生態系を意味する英単語です。スタートアップ企業は、たくさんの人や企業、他のスタートアップに支えられることでビジネスとして初めて成り立っています。この全体の組織図と、その中で発生するお金や人の流れの”生態系”を総括してスタートアップ・エコシステムと呼ぶのです。

生態系内では、全てのものが個々に独立して存在するのではなく、皆が支え合ってバランスをとっています。スタートアップ・エコシステムも同様で、何か一つの要素が欠けてしまうと、そのエコシステム全体に影響を与えかねません。

スタートアップ・エコシステムを形成する全ての人や企業、団体は常に協力し合い、イノベーションや新しいビジネスを生み出すために機能しています。

 

2021年のグローバルランキング

2021年のグローバル・スタートアップ・エコシステム・リポートが発表したランキングのトップ10は以下の通りです。今回のリポートで審査されたのは、パフォーマンス、資金調達、マーケットの規模、人材の豊富さ、ネットワーク、情報量の6つの項目です。

 

スタートアップエコシステム:シリコンバレー、ロンドン、ニューヨーク、北京、ボストン、ロサンゼルス、テルアビブ、上海、東京、シアトル

 

グローバルランキングでは、北米が引き続き上位を占めており、上位30都市のうち50%のエコシステムがこの地域にあります次いでアジアが27%で、着実な成長に見られるように北米に追いつく可能性があります。2021年上半期の終値だけでも、なんと総額4,235億ドル以上となりました。

 

東京ーランクインに至った理由とは?

では次に、東京が9位にランクインすることとなった背景について詳しく見ていきましょう。

スタートアップ・ゲノムのレポートによると、東京は2020年の15位から大きく順位を挙げ、9位となりました。この結果に至った理由としては、東京の人材(世界ランキングトップ10)、情報量(世界ランキングトップ10)、そして資金調達(世界ランキング第1位)の側面が特に評価されたことが背景にあるようです。

日本は何十年もの間、産業大国として知られてきましたが、その一方で、海外からの人材を受け入れることができない経済状況にありました。しかし、日本のスタートアップ企業を後押しするために、政府は新たにスタートアップビザを導入するなどしています。ベンチャー・カフェ・トーキョーは、も設立され、創業者、投資家、学生を結びつけています。非営利団体Startup Lady Japanは、女性が国内外でビジネスを行うことを支援しています。また、東京では「ガートナー IT シンポジウム/Xpo」が開催され、IT 企業の経営者や専門家がバーチャルに集まり、知見を共有する場となっています。

エコシステムから発信された注目すべき資金調達のニュースとしては、2020年9月にモバイルゲーム会社「Playco」に1億ドルの資金調達を発表し、同社の評価額が10億ドルを超え、日本のユニコーンのリストに追加されました。また、宇宙技術企業のAxelspaceは、2021年5月に2,400万ドルのシリーズCを調達しました。

その他の評価されたポイントは、ロボット産業、フィンテック、ライフサイエンスのセクターでした。

しかしながら、地域内での交流度やネットワークの充実度に関しては、10ポイント中2ポイントしか獲得できず、まだまだ課題はありそうです。

2021年3月には、「未来の東京」戦略が発表され、戦略の11項目目として、2030年までにスタートアップ・エコシステムのグローバルランキングで5位以内を目指すという目標が掲げられています。

スタートアップやテック系のお仕事に興味のある方は、是非お気軽にお問い合わせください

 

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Yuika Bando

マーケティング部

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